「誰もが嘘をついている」ってデータサイエンスの本がクソおもろかったので紹介【洋書多読】

こんにちは、スケです。

久々にブログを更新するんですが、今回は超気合入ってます。

なぜなら、今回紹介する本はくっそおもろいからです。

本の題名は「EVERYBODY LIES」

これ。

僕が読んだのは洋書の方なんだけど、日本語訳も出ているみたい。

 

で、肝心の中身について

で、肝心の中身について。

と、その前に、アマゾンの内容紹介を見ていただきましょう。

実際人々はどれほどセックスをしているのか?
アメリカには人種差別主義者がどれほどいるのか?
ビッグデータで証券市場に勝てるのか?
不況時に児童虐待は本当に減っているのか?
本を買った人のうち何パーセントが読み終えるのか?

検索は口ほどに物を言う
人は実名SNSでの投稿や従来のアンケート調査では見栄を張って嘘をつく一方、匿名の検索窓には本当の欲望や悩みを打ち明けている。グーグル、SNS、ポルノサイトの検索データなど、ありとあらゆる「ビッグデータ」が利用可能になり、それを分析する手法が確立された今、通説とはまったく違う人間の本性が明らかになる!

通説や直感に反する事例が満載

  • 黒人への差別表現はグーグルで「頭痛」「経済学者」と同程度検索されている。
  • 失業者は検索サイトで「職業安定所」や「新しい仕事」よりも、ポルノサイトを探している。
  • 男女ともにセックス回数を過剰に自己申告するが、結婚生活最大の悩みは「セックスレス」。
  • インドやバングラデシュの男性が、ポルノサイトでとりわけ多く検索する言葉は「授乳」。
  • ジョークが検索されるのは世間が悲しいムードのときではなく、うまくいっているとき。月曜や曇天・雨天には検索頻度は低く、週末は高くなる。
  • 名門校にギリギリで合格した人とギリギリで落ちた人の人生にはどのような違いがあるか。
  • オンラインのP2P借金サイトでコメントを書かせると、借金を返す人と返さない人は言葉遣いに差がある。踏み倒す人は特定の単語を使う傾向にある

 

こんな感じになるわけで、どうでしょうか、すでに面白そうじゃないですかね。

人は検索エンジンに嘘をつけない

人は嘘をつく生き物です。

友人や家族、知り合いにはもちろん、アンケートでも、嘘吐きまくり、話盛りまくり。

人間には承認欲求がありますから、たとえ匿名性が保たれ、個人個人の答えが記号となるアンケートでさえも、100%本当のことを書くとは限らないわけです。

自分自身をけなしているような気がしますしね。童貞ですか?って聞かれたら、仮に童貞だったとしてちょっと見栄を張って、「童貞じゃないです」と答えたくなりますよね。

それが人間の本性。

ただ、これが一人でネットサーフィンをする場合には話が変わってきます。

アンケートで「童貞ではない」と嘘をついた人だって、検索エンジンには本当のことをあっさり話してしまうんですよね。

「童貞卒業 やり方」なんてフレーズをググったことがある方は多いはず。

僕はあります。

どこまでいっても、アンケートはアンケートであり、他人は他人。そこに情報の非対称性とか、歪みが存在するわけです。

が、検索エンジンは違います。わざわざ一人でグーグルに嘘をつく奴はいません。いたら相当な奴でしょう。

誰だってグーグルには真実を話します。本当の悩みを吐露します。

それこそが超重要なデータ。本音100%。

人には言えない黒い感情も、根の深いコンプレックスも、歪曲した欲望も、なにもかもが検索エンジンを解析することで明らかになる、というのが「EVERYBODY LIES」のテーマ。

で、これが超面白い。何しろ人々の本音がことごとく明らかになってますからね。

アメリカといえば、多様性の国。人種差別を魔女狩りのごとく取り締まっている国。

みんながみんな、多様な人種を尊重し、お互いのことをリスペクトしあっている社会を形成しているように見える。が、ここで面白いのが、それとは対称的な、googleで検索される「nigger」という黒人差別の言葉

ちょっとやそっとじゃない。「頭痛」とか、「経済学者」という単語が調べられているのと同様に、この「nigger」という言葉がググられている。

アンケートでは、米国の男性のうち、ポルノを見たことがあるのは約1/4らしいんですが、それとはどう考えても釣り合わないアダルト関連のキーワード検索数。

この本を読むと「真実はそこにある。作り出さなければいけないものは偽りだけだ」という言葉が刺さる刺さる。まじでこの通りだなっていうか、語られていないものにこそ真実が有るのではないかと考えさせられる。

アメリカでは人種差別、男女差別はご法度で超厳しいんですが、逆に言うと、そうまでしないと人種差別やら男女差別は根絶されない、つまり現代社会に根深くはびこっているということなのではないかなと。

ユーモアのセンスが抜群

内容もさることながら、著者のユーモアのセンスが超一級すぎる。

著者のセス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ(Seth Stephens-Davidowitz )は、スタンフォードで哲学で学位を取り、ハーバードで経済学のPh.Dを取っていまして、まあ超優秀&頭がいい&キレキレなわけですが、書く文章も冴え渡りまくり。

When I was a little boy, I had one dream and one dream only: I wanted to grow up to be an economist and data scientist.

No. I’m just kidding.

 

In fact, the evidence is overwhelming that a large majority of Americans are telling Google some very personal things.

Americans, for instance, search for “porn” more than they search for “whether.”

This is difficult, by the way, to reconcile with the survey data since only about 25 percent of men and 8 percent of women admit they watch pornography.

 

Men conduct more searches for how to make their penises bigger than how to tune a guitar, make an omelet, or change a tire.

 

あえて訳しません、というより下手に訳して台無しになってしまっては元も子もないので。

この著者、33歳とかですよ。この本を書いている2018年時点で。でこの面白さ。

日本人でこれだけ機知に富んだ文章を書ける人は中々いないですよね。

英語という言語自体が、ジョークとかユーモアに向いている言葉かもって説も個人的にはあるかなと思ってますが。

多読する上でのレベル

僕はこの本を選んだ理由はもちろん面白そうだったからなんですが、他にもあります。

僕は最近TOEFLの勉強をしておりまして、2019年の6月1日に試験を受けるんですよ。

で、そのために単語帳を覚えまくったりと色々対策をしているんですが、TOEFLはアカデミックな内容が出題されるということで、じゃあアカデミック系の文章に慣れておくか、と思ってサイエンス系の本を探していたら、思わぬ掘り出し物に当たった、って感じなんです。

TOEFLの単語帳を10日間で制覇する、なんてこともやりましたね。。。

【GW10日間チャレンジ】TOEFLのために単語帳を一冊仕上げます!【宣言】

 

いくら単語帳を仕上げたとはいえ、まだまだ完璧とは言えないし、単語帳を見て意味がわかるのと、実践でいきなり単語が出てきたときに対応できるかはまた次元の異なるものなので、単語帳で覚えたやつがたくさん出てくるといいなぁと思いながら「EVERYBODY LIES」を読んでました。

そしたら出るわ出るわで、ちょうどいい復習になりましたし、やっぱり実際の文章の中で出会うと定着度が俄然アップするものだなと実感。

で、肝心のレベルなんですが、データサイエンスの本にしては「非常に易しい」です。学術本というよりは、ちょっとデータサイエンスちっくな実用本という感じでしょうか。

で、なおかつ面白いので、すんなり頭に入ってくる。難しい数学の理論とかは一切ないです。

著者も本の中で述べているんですが、良いデータサイエンスというのは直感的なんですね。理解できないと思ったら、それは自分に原因があるのではなくて、実験自体に原因があることが多い。

Googleの検索データから人々の行動を予測し、仮説を立ててそれを実証していくさまはマジでしびれます。やばいです。

TOEIC750~850点もあればすんなり読めるかなと。

そしてkindleはやっぱり最強です。なんでも読めます。意味のわからない単語も1秒でサッと調べられるし、文章にアンダーラインを引いておいて、後で一括で見る、なんてことも自由自在。

英語多読をするならAmazonのKindleが絶対オススメな件

僕はこの本があまりに面白かったのでオーディオブックも買ってしまったぐらいです。数字多めなのでリスニングの勉強にも超役に立ちそう。

 

というわけで「EVERYBODY LIES」、おすすめです。

以上!

 

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