果たしてTOEIC900点は本当にネイティブの幼稚園児並みの英語力なのか?

よく、TOEIC900点は、ネイティブの幼稚園児相当、という文章を見かけるのだが、これについて深堀りしてみたい。

で、結論を先に言っておくと、「TOEIC900点は、ネイティブの幼稚園児相当」はある意味では100%正しいが、ある意味では100%間違っている。

この記事を読んでほしいのは、「TOEICで900点を取って喜んでたら、その英語力が実は大したことないと言われた、もしくは自ら悟った」人。

そういう人に向けて、いや、それは違いますよ、と。あなたの英語力はネイティブの大学生よりも勝ってますよ、というのを伝えたい。悲観する必要はまったくもってない、ということを知ってほしい。

純粋な英会話力については、TOEIC900点でも幼稚園児並み

これに関しては異論の余地はないだろう。僕自身、大学一年のときにTOEIC925点を取ったことがあるのだが、日常会話となるとダメだ。

もちろん会話はできるし、相手の言うことは聞き取れるのだが、表現力とか、会話の内容は、幼稚園児並みな気がする。

僕が現在エンジニアとしてインターンをしている会社にはアメリカ人エンジニアがいて、英語で会話をしたりするのだが、日常会話となると、途端にレベルが低くなる。

くっそしょうもない会話しかできない。しかし、

英語の理解力については、TOEIC900点なら、ネイティブの高校生・大学生にも勝ることができる

TOEIC900点ともなると、大体の英語の文章は読めるし、あとは専門的な分野を理解するのに必要なボキャブラリー力さえあれば、なんとかなる。

僕はこのまえ、「三体」という超面白いSF小説を読んだ。全部で3部作なのだが、原作が中国語で、そのときは第一部しか日本語訳がでていなかったので、第二部と第三部は英訳版を読んだ。

読むスピードはともかく、理解度は日本語とほぼ変わりなく、十二分に楽しんで読むことができた。

ところが、この「三体」という小説をネイティブの高校生に読ませても、理解できる人は多くて20%とかだろう。なぜなら、高度なSF小説であり、楽しんで読むためには、自然科学の知識やコンピューターについての知識を必要とされるからだ。

同じようなことが、ありとあらゆる分野について言える。特に論文とか、その最たる例。基礎的な英語力と、その専門分野についての知識さえがあれば論文は読めるわけだが、ネイティブの高校生・大学生でも、論文を理解しようと思ったら、数年間の勉強は必要になる。

この意味で、「TOEIC900点は、ネイティブの幼稚園児相当」という意見は全く的を射ていないことがわかるはず。

それまでの人生で積み重ねてきた知識の総量、というのは、どんな言葉を操る人間であろうが、基本的なスペックと人生経験が同じだったら、だいたい一緒。

その積み重ねが、深い理解力を生むわけで、ネイティブの小学生が、同じ内容を理解するためには、まあ10年 ~ 20年ぐらいはかかるよね、ということ。

だからこそ、TOEIC900点に自信を持ってほしい。それって半端ない英語力ですよ、と。

母国語で理解できる内容なら英語でもほぼ理解できる力を持ってますよ、それってすごいことじゃないですか、と。

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